『シズル感』で美味しさを伝える
飲食店のメニューやSNSで見かける、思わず食べたくなる料理写真。そんな美味しそうな写真を撮るコツに「シズル感」という概念があります。今回は、シズル感の意味やテクニックについてご紹介します。
そもそも『シズル』って?
『シズル感』の「シズル」とは、英語の擬音語 sizzle(肉を焼くときの「ジュージュー」という音)から来ています。この言葉は広告業界で主に食べ物に関する写真表現として使われ、「ジューシーさ」「瑞々しさ」「美味しそうな雰囲気」を表現するテクニックを指します。
シズル感を演出するテクニック
- ①鮮やかな色を引き立てる
- 食材そのものの色が鮮やかになるように、ライティングを調整しましょう。
- 自然光を活かすか、明るいライトを使用することで素材の色が際立ちます。
- ②瑞々しいディテールを加える
- 水滴:スプレーボトルで水を吹きかけたり、グリセリンと水を混ぜた液体を使うと長時間乾きません。
- 湯気:立ち上る湯気を捉えることで、温かさや出来立て感を演出。デジタル加工で後付けすることも可能です。
- ③動きを捉える
- 肉を切った瞬間にあふれる肉汁や、ソースをかける様子を撮影すると臨場感が増します。
- ④適切なアングルを選ぶ
- 斜め上からや水平のアングルを使い、食材の立体感を活かしましょう。見る人が「この場にいる」ような感覚を与えます。
シズル感を活かす場面
- ●飲食店メニュー:視覚的な訴求力で注文率アップ。
- ●SNSや広告:写真1枚で商品の魅力を伝え、興味を引きつける。
- ●商品パッケージ:陳列された中で目を引くデザインに。
まとめ
シズル感とは、「見ただけで美味しそう!」と感じさせる表現技法の一つです。瑞々しさや温かさ、ジューシーさを工夫して演出することで、料理写真の魅力が格段にアップします。