写真素材を使う際の注意点と基本ルール
販促物や広告、企画書などで写真素材を使用することがあると思いますが、Web上の写真には著作権やその他の権利が存在します。以下では、写真素材を使用する際の基本的な注意点を解説します。
-
1.写真には著作権があります
著作権は、著作権法で保護されている権利です。
Web上で簡単に手に入る写真にも著作権があり、著作者の許可無しに使用することは著作権侵害に該当します。
注意すべき点:
- ・無料素材でも、商用利用が禁止されている場合があります。
- ・利用規約やライセンス条件を必ず確認しましょう。
-
2.ロイヤリティフリーと著作権フリーの違い
- ●ロイヤリティフリー(RF)
一度購入すれば、使用許諾の範囲内で何度でも使用可能なライセンスです。ただし、著作権は消滅しておらず、あくまで利用許可を得ている状態です。
- ●著作権フリー
著作権が消滅、または放棄された状態を指します。日本では、著作者の死後70年を過ぎると著作権が消滅します(2018年改正後)。ただし、利用する際には他の権利(撮影者の著作権など)に注意が必要です。
-
3.有名美術作品の写真を使う場合の注意
著作権が消滅した美術作品(例: モナ・リザ)でも、その作品を撮影した写真には撮影者の著作権があります。
利用する際には、以下に注意してください
- ・原作の著作権が消滅している場合でも、撮影写真の権利は有効。
- ・無許可で使用することは違法になる可能性があります。
-
4.写真には著作権以外の権利も存在
写真の利用には、著作権だけでなく被写体に関連する権利も考慮する必要があります。
主な被写体の権利
- ●肖像権
写真に写っている人物が持つ権利。無断で使用するとプライバシー侵害にあたる場合があります。
- ●建築物の権利
著作権で保護された建築物(例: 近代建築)やデザインは、撮影写真の商用利用が制限される場合があります。
まとめ
写真素材の利用は便利ですが、以下を必ず確認して正しく活用しましょう
- ①著作権の有無
- 無料素材や購入素材の利用規約を確認。
- ②ロイヤリティフリーと著作権フリーの違い
- ライセンス範囲を理解。
- ③被写体の権利
- 肖像権や建築物に関する権利に注意。
簡単に入手できるからこそ、適切な手続きと確認を行い、安全に利用してください。