チラシやパンフレット制作の基本:版面率と図版率
チラシやパンフレットを制作する際には、目的に応じたレイアウト設計が重要です。その中で大切な概念となる「版面率」と「図版率」について解説します。
版面率とは?
版面率とは、紙面全体に対する版面(文字や写真・イラストが配置される範囲)の割合を指します。
版面の設定は、デザイン全体の印象を左右する大切な要素です。
■版面率が大きい場合
・情報量が多くなる
・説明や訴求内容を盛り込みやすい
例:ポスター、商品情報が多いチラシ
版面率が小さい場合
・余白が多く、読みやすい印象を与える
・格調高く、落ち着いたデザインに適している
例:高級感を意識したパンフレットや雑誌
ポイント
どの程度の情報量を載せたいのか、媒体の目的を明確にして版面率を調整しましょう。
図版率とは?
図版率とは、版面の中で写真やイラストなどの「図版」が占める割合を指します。
図版率の調整によって、視覚的な印象や情報伝達のスピードが大きく変わります。
図版率が高い場合
・視覚的に賑やかで、楽しい印象を与える
・内容の理解を促進しやすい
例:ポスター、グラフやチャートを多用したパンフレット
図版率が低い場合
・落ち着いた、堅実な印象を与える
・読み物としての要素が強いデザインに適している
例:テキスト主体の冊子や書籍
メリット
図版を活用することで、文字だけでは伝えづらい情報をわかりやすく表現できます。
媒体の意図に合わせた表現
レイアウトを考える際、媒体の目的やターゲット層を考慮して版面率と図版率を調整することが大切です。
版面率と図版率の組み合わせ例
①高版面率 × 高図版率
情報量が多く、かつ視覚的に伝えやすい媒体に適しています。
例:商品の特徴を細かく説明したカタログや通販チラシ。
②高版面率 × 低図版率
説明文が中心で、堅実さや信頼感を伝えたい媒体に向いています。
例:業務用の機械パンフレット
③低版面率 × 高図版率
インパクトを重視したデザインで、視覚的に強い訴求力があります。
例:広告ポスターや店頭POP
④低版面率 × 低図版率
シンプルで洗練された雰囲気を作りたい場合に適しています。
例:高級ブランドのパンフレット。
まとめ
・版面率と図版率は、媒体の意図に応じて調整する必要があります。
・情報量、視覚的な印象、読みやすさを考慮して最適なバランスを見つけましょう。
・読み手に「見やすく」「興味を持たれる」デザインを心がけることで、効果的なチラシやパンフレットが作成できます。
次回の制作時には、これらのポイントを参考にして、より魅力的なデザインに挑戦してみてください!